杉と桧のフローリングでどう違う
京都で木の家注文住宅をつくる材木屋 兼 工務店 兼 設計事務所、エビナ製材の海老名宣行です。
新築、建て替え、増改築を主に請け負いしています。
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さて今日は
杉と桧のフローリングでどう違う
どちらも日本の木なので、昔から使われていますから、なじみがあり香りも古い家に行ったときに感じることがあると思います。
杉フローリング
僕自身の感覚で言うと、杉は柔らかく人の体温が伝わりやすく、香りも落ち着きます。懐かしい感じ。
「おばあちゃんの家のような」とか「小学校の古い木造校舎のような」という表現が近いです。
新しいときは木の赤白がはっきり出ますが、なじんでくるとアメ色に変わっていきます。
ちなみに京都産の杉は赤白ではなく、黒っぽい赤と白が出ます。これがまたいろいろ言いたいことはあるんですが。。。
築6年ぐらい経過すると写真のような色合いになります。年輪の堅いところと柔らかいところ(冬目と夏目)の柔らかいところが摩耗して堅いところがあまり摩耗せず、木目が浮造り(うづくり)になっていきます。手で触ったときが一番気持ちいいです。キズも味の一つです。
桧フローリング
桧は杉と比べてややかたいのでやや冷たく、ツヤがあり独特の光沢が出ます、香りはなんというか凜とした感覚ですかね。品がありパリッとした感じ。
一昔前は数寄屋造りが流行っていて、桧の節の無いものが大変重宝されていたので、今でも京都の町家や料理屋さんの廊下や縁側でよく見かけますね。今や、「節があってもホンモノの木を使ってるんだから良いんじゃない」という感覚ですけども。
桧は新しいときは、白とピンク色をしていて、年月が5年で写真のようにアメ色に変わり光沢が出てきます。
効能
どちらも空気清浄の機能や湿気を呼吸する機能は持っています。
雨の日のジメジメが抑えられたり、雨の日に外から帰ってくるとフッと木の香りがします。
桧は耐蟻性や耐腐朽性が比較的高いので床下の木材として使いますが、フローリングとしては同様に防虫性や抗菌性があります。杉は比較すると落ち着くかな。アロマの効用なんかも読みましたが、眉唾なことも書かれているので、ここには書きません。
最近「花粉症なんですが、杉とか桧のフローリングの香りは大丈夫?」とよく聞かれますが、花粉と木本体の香りは別物ですので、特に問題無いと思います。ただし、香りに敏感な人は個別に違うかもしれないですね。
ヒノキチオールという成分
余談ですが、以前同業者の誰かに、「ヒノキチオールという成分は、台湾桧から抽出した成分であって、日本の木でいうとヒバに多く含まれる成分で日本の桧にはあまり多く含まれていない。」と聞いたことがあったのですが、wikipediaを見たら確かにそうでした。