京都の木の家注文住宅のエビナ製材ブログ

女性が中心の木の家づくり

海老名宣行です。
娘に頼まれてコンビニでプリキュアのスタンプを押しに行くのが恥ずかしいです。。。

 

女性が中心の木の家づくり

 

今まであまり触れてこなかったことですが、「なぜ打ち合わせを毎週ぐらい繰り返しするのか?」「なぜ現場がはじまってからも細かいところまで確認してから最終的に発注するのか?」、それは出来上がってから「ああしておけば良かった。こうしておけば良かった。」という声を出来るだけ少なくしていきたかったからです。

 

家で最も長い時間を過ごす人は女性・奥さん

 
女性が中心の木の家づくり
共働きの場合は別として、家の中で最も長い時間を過ごすのは女性(奥さん)です。
特に家を建てようとお考えの世代は、主に30から40歳代の小さいお子さんがおられるご夫婦が多いです。

そうなると女性は家の中で長い時間を過ごし、男性は外で働いて長い時間を過ごします。
家というのは女性にとって居心地良くしたい場所ですし、だからこそ自分で飾ったり、「ああしたいこうしたい」と妄想されます。
もちろん男性にとっても家は仕事から帰ってきてゆっくり出来る場所でもあります。

 

女性と男性の思考の過程が異なる

 

今まで打ち合わせをたくさんやってきて思うのは、女性と男性の思考の過程が全然違うということです。

例えば、一度打ち合わせして、その場で「これでいきましょう」と内容が決まるとします。

女性はその内容について頭の中でどういう雰囲気になるかを想像されます。おそらく映像として想像されているのではないかと思います。自分の好きなものや置きたいものを混ぜ合わせて想像されます。その中で少しでも違和感があると、「あー、なんか違うなー。やっぱり、これを合わせたほうが好きだなー。」と考え直されます。

で、次の日あたりにメールで「先日決めましたがやっぱりこっちに。。。」とご連絡をいただくことになります。大なり小なり必ず出てくるやりとりですので、普通にお受けします。

僕は男性なのではっきりとはわかりませんが、ファッションで言えばその日のコーディネートを悩まれて決定されるのと同じように、部屋の雰囲気もコーディネートを悩まれているのだと思います。映像化された想像でいろいろと着せ替えや組み合わせを悩まれているのでしょう。

女性の思考に沿うように、現場が既に始まっていて変更が出ても、変更を現場に伝えて即座に変えられるような体制をとっています。また、毎週くらいで打ち合わせするのも、女性は常に想像されているので、そうなると「あれ?ここってどうなるんやろ?ここってどうなるんやろ?」という不安が日々たまっていきます。不安を解消していただくために、またこれを出来るだけ早いうちに吐き出していただくことも兼ねてこまめに打ち合わせをしています。

こまめに打ち合わせするのは、もちろん現場サイドで出来るだけ即座に変更が利くように、やり直しすることが無いようにするためでもあります。一度作ったものを壊してもう一度作り直すのは、作る側としては悲しいことなんです。

男性の場合は、あまりそこまで見た目のコーディネートにこだわられることは少ないです。こだわられるのはどちらかというと、断熱性や耐久性といった数値的な性能です。で、一旦決めたことはあまり変えられることが少ないです。逆に奥さんの変更に対して怒られる方もおられますが、どうか理解してあげてください。

 

図面だけではわからない

 

図面だけではわからない

一般の人には、図面に描いてあってもなんのことかわかりません。これも以前から実感していることです。

建てる前の段階で平面図や立面図、パースなどで建物の図面を描きます。図面に対して見積書を作成します。
こうして工事着工までに打ち合わせを繰り返して図面と見積を作っておくのですが、一般の人には図面で見た大きさは実感できていません。

例えば窓の大きさ。
幅が1600mm、高さが2000mmの引き違い窓を立面図や平面図に明記します。
サイズ感わかりますか?多分、実際のイメージは恐らくつかないと思います。

建物のカタチがある程度出来てきた段階で、ようやく多少はイメージがつくかなという感じではないでしょうか。

だから、現場が始まったら、「図面上ではこのサイズの窓を入れますが、実際にはこのぐらいの大きさで、位置はこのあたりですが良いですか?」とか「図面上コンセントやスイッチの位置はここにしていますが、これで良いですか?」といったことを再度確認して、OKであれば商品を発注したり施工を職人さんに指示します。

よく施工者や設計者は「図面に描いてある」と開き直ることがありますが、僕はそれに賛成出来ません。
お客さんの要望通りにつくるにはきめ細かく確認することが大切だと考えています。

 

だから、女性が中心の家づくり

 

というように、「打ち合わせを毎週ぐらい繰り返す」「現場がはじまってからも細かいところまで確認してから最終的に発注する」ようにしているのは女性の思考に合わせていることと、一般の人には図面だけでは建物はわからないからです。最初からそう思ってやっていたわけではなく、やっているうちに自然とそうなりました。ご要望の多い女性が中心の家づくりになっていきました。

出来上がってから「ああしておけば良かった。こうしておけば良かった。」という声を出来るだけ少なくしていきたかったからです。
このやりかたであれば、要望に近付けることが出来ると思います。反面、手間がかかるから面倒と言えば面倒と言えるかもしれないですね。。。

 

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